ナビ記者通信 飯田古墳群巡り・・・観光ガイド会現地研修
作成日:2017年6月27日
南信州には古墳が沢山在ります。よく聞く前方後円墳は、飯田市に18基が現存しています。内11基と2基の帆立貝型古墳が、昨年(H28)10月に国の史跡として指定されました。
今回のガイド会現地研修は、これ等の古墳を見て回りました。特別に市の教育委員会から、古墳に詳しい渋谷さんが同行して頂ける事に^^
先ずは高岡1号古墳。一番大きな前方後円墳です。墳丘には高岡神社が祀られています。保存状態は良好ですが、立ち木に覆われていて森の外からは全体像は少々分かり難い。後円部に横穴式石室があります。かつては赤く塗られていた様で、部分的にその色が残っています。
雲彩寺天神塚古墳。雲彩寺の境内にあります。以前は竹藪に覆われていて形が分かり難かったのですが、今は伐採されて分かり易くなっています。この後円部にも横穴式石室があります。奥の穴は本来の入り口なのですが、今は塞がれていて行き止まりです。
松尾の上溝地区には多くの古墳が残っています。しかも石室が大きい!
上溝天神塚古墳。前方後円墳ですが、残っているのは後円部だけです。そのため前から見ても一見古墳とは思えません。でも後ろに回って見ると墳丘と分かります。
此処の石室は大きく、立って入る事が出来ます。又床面には玉石が敷き詰められています。
姫塚古墳も前方後円墳ですが、石垣やら竹藪やらで形は分かり難くなっています。石室はそれ程大きくはありませんが、赤く塗られた色が比較的濃い状態で残っています。赤は魔除けの意味がある様です。
おかん塚古墳も前方後円墳ですが、残っているのは後円部だけです。石室は両袖式で、中に入ると玄室が左右に広がっています。
玄室は非常に大きく、天井までの高さは3m以上ありそうです。
御射山獅子塚古墳も前方後円墳です。石室は竪穴式だった様で入口も分かりません。
国道153号線のバイパスからよく見えます。
水佐代(ミサシロ)獅子塚古墳も前方後円墳です。石室は竪穴式らしく入口も見付かっていません。
お立符の桜でも有名な古墳です。
竜丘地区にも多くの古墳があります。
大塚古墳も前方後円墳です。今回は立ち寄らず、バスからチラ見だけ^^;写真は別の日です。
塚原二子塚古墳。立ち木などは無く、形が分かり易い前方後円墳です。
この近くには数基の古墳が点在し、保存会の方達が整備しています。
ここも竪穴式だった様で、後円部に蓋らしい大きな石があります。
塚原鎧塚古墳。帆立貝型古墳で、石室は竪穴式。鎧が出土したことからこの名が付いたとの事。
塚原鏡塚古墳。やはり帆立貝型で、鏡が出土したとの事です。
馬背塚(マセヅカ)古墳。前方後円墳で、両側に横穴式石室があります。でも後円部の方は落石があったとの事で、今は封鎖されています。
前方部の石室は両袖式で、入口より玄室の方が広くなっています。
古墳巡りの最後は、御猿堂古墳。やはり前方後円墳です。墳丘は墓地になっています。後円部に横穴式石室がありますが、入り口が狭いため今回は断念。
最後に川路の開善寺にある考古資料館へ!
古墳以外にも様々な遺跡から出た出土品が展示されています。
これ等の遺跡から、この地方は中央のヤマト王権と強い結びつきを持っていたと思われます。
(6/15 撮 ナビ記者)
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